『真実は衝撃と共に』
ティエリアの指導の下作られたガリーエ・マーヒーーはなかなかの味だった。刹那も気にいったらしく、おかわりまでした。
夕食の片づけをロックオンに任せ、アレルヤは刹那と一緒にテレビを観ていた。やはり歳が近かったためか、刹那はアレルヤに懐き始めたようだ。
「アレルヤ、風呂沸かしといたから刹那と一緒に入って来い」
「わかりました。刹那、行こう」
アレルヤに促されて刹那も立ち上がった。ロックオンが刹那とアレルヤを一緒にさせたのは、刹那1人で行動させるのには少々不安だからだ。まだ12歳だし。
後に、ロックオンはその選択を深く後悔することになる。
「刹那、準備できたー?」
綺麗に掃除された浴槽に張られたお湯の温度を確かめながら、アレルヤはいまだに脱衣所で支度をしている刹那に声をかけた。買出しで購入したシャンプーや石鹸などを付け足していると、ガラリと背後で扉が開く音がした。
「あ、刹那・・・・・・」
振り返ったアレルヤは硬直した。
生まれたままの姿の刹那、別にそれはいい。これから風呂に入るのだから。
問題は、その身体にあるかすかな胸部のふくらみと、男ならあるべき箇所がないこと。
「ええええええええええええええええええええええっ!?」
アレルヤの叫びは、二階の自室にいたティエリアにも聞こえたという。