「よ、仕事中? 大変だなー」
突然、何の前触れもなく。
とあるカフェテリアで今後の計画について考えながら朝食をとっていた刹那は、つい先日脅しをかけた男、ロックオンのあっさりとした登場に思わず口に入れたサンドイッチをぽろっと落とすという失態を犯した。こいつ殴りてぇ。
「すぐさま俺の目の前から消えるか死ぬかしろ」
「刹那ー。そのナイフは食べ物を切る用であって俺の動脈をぶった切る用ではないと思うんだけど。てか、こんなとこで騒ぎを起こしたら面倒じゃね?」
本当はそのまま切りつけてやりたいのだが、悔しい事にロックオンの言うとおりだ。こんな民間の施設で騒ぎを起こすのは得策ではない。
不本意ながらもナイフを収めると、なぜかロックオンは刹那のまん前に座ってきた。しかも注文までしてやがる。
「何しに来た?」
「朝飯を食べに。・・・・・あー嘘嘘ホントのこと言うからナイフしまえって」
次にふざけた事をほざいたら、もう面倒だろうがなんだろうが絶対ロックオンの首かき切って逃げてやると刹那は心に決めた。
「刹那、俺とデートしない?」
瞬間、刹那がもっていたグラスに、ピキリとひびが入った。